IQF凍結の意味やBQF凍結との違いとは?メリット・デメリット、必要な急速冷凍機を解説

IQF凍結の意味やBQF凍結との違いとは?メリット・デメリット、必要な急速冷凍機を解説

こんにちは。急速冷凍機の厳選比較サイト「春夏秋凍」のライターチームです。

最近、冷凍食品などでよく見かけるIQF凍結ですが、どのようなものかご存知ですか?IQF凍結とは食材1つひとつをバラバラに冷凍することを言います。実は、一般消費者向けの冷凍食品のほとんどで使われているIQF凍結。とはいっても、普段は聞かない言葉ですし、どのようなものなのかイメージできないという人もいるのではないでしょうか。

IQF凍結された食品は消費者・業者ともに人気があります。今後、IQF凍結したものにさらに人気が集まり、知らずにいるとお客さんを取られてしまう可能性も…。そこで、冷凍に特化した当サイトがIQF凍結について動画付きでご紹介。さらに、IQF凍結の方法などを解説します。場合によっては、機材はそのままで商品をIQF凍結できます。

知っていればすぐ活用することもできるので、是非最後までご覧いただき、食品加工に生かしましょう。

この記事で分かること/解決できること
  • IQF凍結とは何か、BQF凍結との違いがわかる
  • IQF凍結が利用されている具体的な食品や用途がわかる
  • IQF凍結の主なメリット(品質向上・食品ロス削減など)が理解できる
  • IQF凍結のデメリットとそれを補う対処法(グレーズ処理・真空包装)が学べる
  • IQF凍結に必要な急速冷凍機の役割や導入のポイントがわかる

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IQF凍結の意味とは

冒頭でもお伝えしましたが、IQFはIndividual(1つひとつを)Quick(素早く)Freezing(凍結)という意味です。

IQF凍結とは、食材の1つひとつをバラバラに急速冷凍する方法です。IQF凍結は2つの意味で使われています。バラバラにする方法の違いです。

1つ目は食材を1つひとつ並べて急速冷凍させることです。


出典:https://www.youtube.com/watch?v=XZfiWdUzUsU

魚の切り身やカニの身などある程度形を保って冷凍する必要があるものに使われます。1つひとつ並べ急速冷凍をかけることで形を保ちつつバラバラに冷凍します。

2つ目は特殊な機械を使ってバラバラに急速冷凍させることです。


出典:https://www.youtube.com/watch?v=41WaVf5u0ic

ミックスベジタブルやエビ、などの1つひとつが細かいものや、形がきれいでなくてもいいものに使われます。コンベアの上で振動させながら急速冷凍することで食品同士のくっつきがなくなり、バラバラに冷凍することができます。

ここまでご紹介してきたIQF凍結ですが、どのようなものに使われているのでしょうか。ここからは実際にIQF凍結が使われている食品について解説していきます。

※関連記事:急速冷凍とは?温度や凍結時間の定義から業務用までを徹底解説

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IQF凍結とBQF凍結の違い

BQF凍結とは、Block(塊) Quick(高速) Freezing(凍結)の頭文字をとった言葉で、多くの食材をまとめて凍結する手法です。IQF凍結とBQF凍結は、食材を個別に凍結するか、塊として凍結するかに大きな違いがあります。

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IQF凍結で冷凍されている食材・食品

IQF凍結で冷凍されている食材、食品を消費者向け、食品事業者向けに分けて解説します。

消費者向けの冷凍食品

一般消費者向けのいわゆる冷凍商品は基本的にIQF凍結で冷凍されています。

焼きおにぎりや唐揚げなどを想像するとわかりやすいのではないでしょうか。一般家庭で一度にすべて解凍してしまうと食べきれないことがあります。そのため、食べない分は冷凍しておけるIQF凍結で冷凍されています。

※関連記事:冷凍食品の需要増加の理由とは?業界のニーズと食品市場の新トレンドを解説

食品事業者向けの食材

飲食店向けの業務用の食材にもIQF凍結が使用されていることがあります。

調理してからある程度の期間提供できるものであればまとめて作ってしまった方が、手間がかからず安く済みます。仕入れの方法によっては冷凍品を使う必要もありません。しかし、賞味期間が短いものは提供する分だけ作らなければいけません。

食材も必要な分だけ使われるためIQF凍結で冷凍された食材が好まれることがあります。

ここまでご紹介してきたように、IQF凍結が使われているのは一般消費者向けの冷凍食品・業務用の食材の主に2つ。野菜、魚、肉などの食材から調理済みのものまで幅広い食品がIQF凍結で冷凍されています。

では、IQF凍結することによって、どのようなメリットがあるのか気になった人もいるのではないでしょうか。気になるIQF凍結することによるメリットについて解説していきます。

※関連記事:【美味しい・便利・安い】飲食店の仕入れにおすすめの業務用冷凍食品

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IQF凍結のメリット

おつまみとビール

IQF凍結には、さまざまなメリットがあります。ここでは、6つのメリットについて解説します。

品質が向上する

IQF凍結は有効な冷凍方法ですが一般的な冷凍庫では時間がかかりすぎてしまいます。そのため、急速冷凍という冷凍方法で冷凍する必要があります。

急速冷凍とは、短時間に素早く凍らせることで食品に対するダメージを防ぐことができる冷凍方法です。急速冷凍を使用するため解凍した際に、一般的な冷凍方法で冷凍される食品より元の状態に限りなく近くなります。そのため、品質の高い商品が出来上がります。

飲食店との取引数が増える

バラバラに冷凍されているため使う分だけ解凍し、使わない分は冷凍保存することができます。飲食店での作りすぎや賞味期限切れによる廃棄が起こらず食品ロスを減らすことができます。

IQF凍結された食材には、殻や頭を処理したエビやカット済みの野菜など調理しやすいよう加工されているものが多いです。飲食店で下処理が終わっている食材を使えば調理の工程を減らすことができます。また、解凍にかかる時間も短くなるので、仕込みの時間を節約し、人件費を削減することも可能です。

飲食店の抱える問題の一部は、IQF凍結で冷凍された食品を使うことで解決することができます。IQF凍結で冷凍して商品を作ることで、こうした問題を抱えている飲食店との取引数を増やすことができます。

食品ロスを削減できる

バラバラに冷凍されているため使う分だけ解凍し、使わない分は冷凍保存することができます。飲食店での作りすぎや賞味期限切れによる廃棄が起こらず食品ロスを減らすことができます。

※関連記事:【食品ロスの現状と対策】削減への取り組みと急速冷凍とは!?

製造コストを削減できる

凍結にかかる時間が短縮できることは、製造にかかるコストの削減にもつながります。また、解凍時にかかる時間やコストを低減することも可能です。

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IQF凍結のデメリット

頭を抱えた男性

ここまでメリットをご紹介してきました。IQF凍結することによってメリットがたくさんあることが分かったのではないでしょうか。いいことだらけのように見えますが、実はデメリットもあります。

IQF凍結によって起こるデメリットについて見ていきましょう。

冷凍焼け

IQF凍結で冷凍された食品はバラバラで冷凍されます。なので、一定量をまとめて冷凍したものに比べ表面積が大きくなるため、冷凍焼けが起こりやすくなります。

冷凍焼けとは食品内の水分が抜け、油脂が酸化して食感、風味が落ちてしまうことです。冷凍焼けした食品を食べても安全面において問題はありませんが、食材のおいしさは失われてしまいます。

※関連記事:冷凍焼け=霜は誤り?メカニズムと対処法を徹底解説!

霜が付きやすい

IQF凍結で冷凍すると乾燥が起こりやすいため包装内の水蒸気の量が多くなります。包装された空気の中の水蒸気が冷やされると霜となり食材に付いてしまいます。

霜が付いてしまうと解凍したときに水となって出てしまい食材が水浸しになってしまうことがあります。水に弱い食材は霜が溶けて出た水によって品質が落ちてしまいます。

しかし、グレーズ処理真空包装という処理をすることで品質の劣化を防ぐことができます。ここからは劣化を防ぐ方法について詳しく解説します。

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グレーズ処理と真空包装で解決

手のひらの上に電球のマーク

IQF凍結することによって、起こる品質劣化を防ぐ方法があります。それはグレーズ処理・真空包装の2つ。ここからはグレーズ処理・真空包装について解説していきます。

グレーズ処理

グレーズ処理とは食材の表面を薄い氷の皮膜で覆う処理のことです。

えびのせわたとり

出典:http://online.reishokukyo.or.jp/susume/151127.html

グレーズ処理を行うことで、IQF凍結で起こりやすくなる食材の冷凍焼けを防ぐことができ、食材の風味や食感を保ったおいしい状態を維持できます。グレーズ処理は有効な方法ですが、食材によって相性があります。

海老や魚など海鮮の食材は相性が良く、現在、多く使用されています。グレーズ処理は、量は少ないものの水をつけ凍らせる処理です。食材や解凍方法によっては、水を拭き取る作業が必要になることや相性が合わず逆に品質が劣化してしまうことがあります。

そのため、なんでもグレーズ処理をすれば良いというわけではありません。一度、扱っている食材でグレーズ処理を試し、結果を見てから導入するか決める必要があります。

真空包装

IQF凍結後に真空包装することで、空気が入らず、食材に空気が触れることを抑えられ、霜も付きにくくなります。IQF凍結によって起こる2つのデメリットを防ぐことができ、高い品質を長期間維持することができます。そのため、求められる品質や賞味期限によっては、真空包装を取り入れることも視野に入れてください。

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IQF凍結に必要な急速冷凍機

急速冷凍機

IQF凍結は有効な冷凍方法です。IQF凍結で、高い品質の商品を提供することができ、ユーザーがさらに扱いやすい商品を作ることができます。IQF凍結では急速冷凍機が必要になります。

急速冷凍は、短時間に素早く凍らせることで食品に対するダメージを最小限に抑え、限りなく元の状態に近づけます。

※関連記事:急速冷凍機とは|種類やメリット・選び方・おトクな導入方法も解説

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まとめ

当ページでは、IQF凍結がどのようなものなのか、具体的なメリット・デメリットがあるのかご紹介しました。さらに、それに必要な急速冷凍もご紹介しました。

IQF凍結は様々な場面で使われていて人気が高まっています。そのため、今後IQF凍結されているかで大きな影響があります。また、IQF凍結には急速冷凍機の導入が必要となり、急速冷凍することで高い品質を長期間保つことができます。

扱っている食品が急速冷凍するとどうなるのか、IQF凍結を取り入れるとどうなるのか、知っておくことをおすすめします。

デイブレイク株式会社は、急速冷凍機売上シェア1位の企業です。機械の販売だけでなくサポートも含め、さまざまな提案を行っています。急速冷凍機の導入を検討される際は、ぜひお問い合わせください。

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木下 昌之

この記事の監修者

デイブレイク代表
木下 昌之

70年続く老舗冷凍機屋の3代目。2013年、特殊冷凍テクノロジー×ITを軸に国内唯一の特殊冷凍機の専門会社としてデイブレイクを創業。各種メディアや書籍「フードテック革命」にてフードテック企業の代表格として紹介されるなど、「急速冷凍」をコアに食品流通業界の根本改革に邁進中。

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